こんにちは、LA在住のミュージシャン比野ぐりです(ちなみにこれは、本ブログのためのペンネームです)。2024年1月、早くも半ばですね。いいワインに出会ってますか?
今回から、いよいよレクチャー2。ブドウ収穫後の、viniculture(ワイン・メイキング)についてです!
では早速行ってみましょう、最初のテーマは、こちらです。
1)What is the goal of the winery?
【ワイン・メイキング重要トピック4選!】
まず、ワイン・メイキングの第一歩は、どのワイナリーにとっても、それぞれのゴールを設定することですよね。考慮するのは、以下のような点です。
• Wine style
• Price point
• Regional laws:例えばフランスでは、同じ国内でもBordeauxやBurgundy (注:ブルゴーニュは、英語ではバーガンディです)など、ワイン生産地によって法律が全く違い、各区域や畑で育ててよいブドウの種類や、生産量、作れるワインの種類(赤・白・ロゼ・発泡酒)などなど、細かく定められていたりします。
• Sustainability
2)アルコール発酵について
では、ゴールが定まったところで、葡萄ジュースをどのようにワインにしていくのか。その第一歩は、アルコール発酵です。(下図参照)
果汁の糖分が、酵母によって、アルコールと、二酸化炭素に分解されます。つまり、より糖分の多い果汁だと、よりアルコール度数が高いワインができるポテンシャルがある、といえますよね。
さて、この酵母は、ブドウの果皮や空気中に存在しますが、現代では、安定したクオリティのために、ワインのスタイルに合った酵母株を選び、人為的に加えられることのほうが一般的です。
ことのきすでに、それぞれのワインの味わいやアロマも、生まれ始めるんですね。
なんか、それぞれのご家庭のぬか床で漬物の味が違うみたいなの、思い出しちゃった、懐かしい。。。
いきなりどっぷり日本の味を挟んでしまいましたが、ワインと和食、相性いい組み合わせいっぱいありますよねー。あなたの好きなワイン&和食のペアリング、よかったらぜひコメント欄で教えてください!(ちなみに私は、鮪とか赤っぽい刺身に冷た目のピノ・ノアールが好きです!)
3)赤・白・ロゼワイン製造過程の違い
さて、ここで簡単に、赤、白、ロゼのワインの作り方をさらっておきたいと思います。単純に、赤ワインは赤いブドウから、白は白ブドウから作られていると思う方もいるでしょうが、そうではありません。ワインの色は、ワインの「作り方の違い」によるものです。
では、下図をご覧ください。
赤ワインには果皮まるごと使い(これであの渋みのようなタンニンが生まれるんですね)、白ワインは、ブドウの果皮を除き、中の果汁だけを使用(なので red grapes もOK)、ロゼは、数時間だけ果皮を果汁に浸すことで、あの淡いピンク色になります。
4)樽の種類
アルコール発酵は、上の図の、fermentation vat (or vessel)というタンクの中で行われます。このタンクの素材は木製かステンレス、近年では卵形したコンクリート製なんかもあります:写真見つけたのでアップしておきますね、なんか絵的に近未来というか、宇宙っぽい??
この後、樽による熟成をさせるかさせないかも、プロデューサーさんの選択になります。
この樽熟成、すごく味と香りに反映されます。アメリカの樽で熟成されたワインは、結構はっきりとしたスパイスとかココナッツなどの甘い風味、フランスの樽はマイルドでトーストっぽい感じ。もちろん、樽の大きさ(大きいほうが、ワインに移る香りも少ない)や、樽の焼き付け具合、また樽の新旧によってもワインは変わってきます。
樽の出所(ワインの生産地と、樽の製造地が一緒とは限らない)と、樽熟成したかしてないかは、ちょっと気にしていれば、結構分かるようになりますよ〜。最初は私も、樽とか、土のミネラルとか、は?って感じでしたが、だんだん感覚が身についてきたように思います。情報収集がてら、飲んでるワインのウェッブ・サイトなど訪れて、生産地に想いを馳せながら飲むのも、楽しいですよ。
さて次回は、今日のトピックの基本的な発酵プロセスに加えて、さらにワインがチャーミングに、オリジナリティを出していく方法についてです。
ではでは。お疲れ様でした、cheers~!!!